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海水魚飼育をするにあたりタンクメイトを考えたり、実際に新魚を購入する事は非常に楽しいものです。 しかし実際に新しく購入してもすぐに死んでしまった(死なせてしまった)経験はございませんか? ある程度の海水魚飼育経験をお持ちのアクアリストの方なら少なからず☆にしているのではないかと思います。(偉そうな事を書いている筆者も例外ではありません。)いままで数多くの魚を☆にして来ました。大変可哀想な事をしたと思った事も数知れず...全てがそうではありませんが、多い事は事実であります。 その多くの反省を踏まえて新しく海水魚を水槽に入れるまでのポイントを下記にまとめてみました。 ◆まずはじめに魚の購入日の前日もしくは数日前には水槽の海水を3分の1程度水換えしておきましょう。 これだけでも生存率が確実に高くなります。どういう事かと申しますと、通常定期的に月1回なりの水換えは当たり前だと思いますが、(我が家は月2回です。魚の数にもよります...ろ過システム等にもより異なりますが...)毎日の餌やりによって残餌が出る事、また魚の排泄物等で海水の硝酸塩濃度が高くなります。phは低下します。これはいままで綺麗なさんご礁で泳いでいた魚が、いろいろなルートを経て海外から空輸され水槽も転々とし精神的にも肉体的にも疲れ切った状態でやっと到着します。 これはやはりかなりのストレスになるものと考えられます。... 単純に分かりやすく言うと(実際はもっと複雑でしょうが...)排泄物が硝化バクテリアによりアンモニア→亜硝酸→硝酸塩に分解されます。ごく少量ならほぼ無害の硝酸塩に最終的に分解されるわけですが、この濃度が高いと魚体にはかなりの負担になります。これを水換えによって薄める必要が出てきます。また水換えによりph値は酸化等により低下しているのを上昇させる事が出来ます。この事が魚に多少は負担の少ない環境になる訳です。(水槽環境で多少は異なりますが...) 間違っても魚を入れてからすぐに(数日中に水換えをしてはいけません。最低数日は水換えしないようにしましょう)ストレスのある時期、体表の分泌液も正常に機能していない場合も多いものです。これを急な水換えによって更なる環境の急変がおこり、新たにストレスが加わります。(特にChaetdontoplus種などは体表粘膜が薄い(弱い)と言われているので淡水浴や低比重、当然水換えも気を使わなくてはなりません)これでは魚がますます弱ってしまいかねません。 ですので,はじめから比較的汚染されていない環境に収容して体力の回復をそっと見守る必要があります。魚は緩やかな環境変化には比較的対応出来ますが、急変には対応出来ない場合が多いものです。 環境に適応してしまえば硝酸塩濃度が50mg/l位でも状態を崩す事もなく元気なものです。(低い事に越した事はありませんが...) やはりゆっくりの変化が大切です。これは海水魚飼育の全ての事に言えると思います。 ◆海水魚選び 水換えも終わり、いよいよショップに行き海水魚購入です。 お目当ての魚が入荷していたら近寄ってよ〜く観察しましょう。 時間をかけてじっくりじっくり観察しましょう。水槽に近寄ったときにこちらに寄ってきて餌をくれんとばかりに上下左右に泳げばまずは合格。ここから更に魚をじっと観察!ヒレや目が透明か?濁っていないか?体表に以上はないか?動作に不自然さはないか?(突然泳ぎ出すなど)、時折体を擦り付けたりしていないか?、頭をブルブルしていないか?などなど当てはまらない固体を選びたい。また呼吸が早くない個体。(これは同種の魚を数匹みれば速さが大体わかります。)ショップの人に頼んで少し餌も与えてもらいましょう。他の魚を押しのけて水面上のえさをガツガツ食べていれば問題は少ないでしょう。(口元に漂って来たえさを食べる程度は購入を見送った方が良いでしょう)食べているえさの種類も確認しましょう。入荷日や産地も確認しましょう。同時入荷の同種の状態もどうか?確認をしましょう。状態が悪い個体が多い場合は要注意です!!購入を見送った方が無難です。 どんなに状態がよくても数日しか経過していない個体はなるべる避けた方がいいでしょう。 (レアな魚を探している方やベテランの方は別です) 通販では生体がみれないので、例えばあらかじめ数種類をピックアップしておいてその中で状態が一番良い個体を伺って購入してます。(状態が良いのがいない場合はもちろん待ちます)そのくらいきちんと言ってくれるショップを選びたいものです。売れ残り個体も状態が良いのが見つかる可能性もあります。比較的長い期間ショップにいた個体は安心して購入できます。(ケースバイケースですが...)きちんといきさつを確認しましょう。魚種により画像もお願いしてみましょう。(HPなどに掲載されていない場合) *通販の場合は出来れば糞抜きしてから送ってもらいましょう。お腹の食べ物を消化、排泄させてからだと水が汚れにくく状態も維持できます。 またハンドコートの個体だと少しぐらいのアミですくったキズはあるものです。少し位のヒレや体のキズなら治るので心配いりません。薬物採取の妙に綺麗な個体よりははるかに良いでしょう。いろいろな個体を観察していると明らかに状態の良い悪いはわかるようになります。とにかく生体をじっくり観察する事が大切です。そういう姿勢を養いましょう。(動きの良い個体は状態も良いものが多いです。) どうしても生体選びに自身がない場合は比較的高価なプロショップもお勧めです。割高ですが、値段では代えられない価値があります。1匹死なせると結果的に高い買い物になります。(間違いありません)同じ種類の魚でもこうも違うものか?と言うほど状態の良し悪しに違いがあるものです。 薬浴している場合は薬の種類と投薬期間も念のため伺いましょう。 (病気が出て治療しているのか、トリートメントしているのかも確認しましょう) とにかく長期飼育を目標とするなら状態のあやしい個体は避けましょう。はじめから長期飼育は期待出来ませんからね。 ◆いよいよ水槽に入れる準備です。 お目当ての生体も見つかり、いよいよ水槽に入れる準備です。 まず温度あわせですが、水槽にショップの袋のまま浮かべ30分〜40分ほどそのままにして温度あわせします。 (不安だったら水温の測定もして見ましょう) 水温が同じになった所で、バケツに袋の魚を傷つけないように水ごと入れます。水量が多い場合はバケツの3分の1くらいの水を残して、あとは捨てます。数匹いる場合は小さなカゴなどに入れてバケツの中で仕切る状態にします。くれぐれも一緒にしてはいけません。傷ついたりストレスの原因になります。 少しづつ水槽の水を時間をおいて入れても良いですが、チューブホースを洗濯バサミなどではさみ点滴するようにして入れると一番良いと思います。時間は1時間〜2時間程かけて行います。一杯になったら少し捨ててまた繰り返します。水合わせが終わったら両手でそっとすくって水槽に放します。(アミを使用するとキズが付きます) 水槽では先住者と喧嘩の恐れがある場合は隔離ケースや仕切りで2〜3日様子をみてから一緒にした方が安全です。いきなりではボロボロにされかねないですから... 当日は先住者にはあらかじめ餌を与えておき、その日は新魚には餌を与えなくてもよいと思います。長旅で疲れ、環境が変わり更にストレスが加わりますので、そっとしておきましょう。翌朝から与えた方が無難です。与えすぎには注意が必要です。 とにかく最初が肝心だと考えております。取り合えずは1週間が勝負です。
◆太平洋貿易株式会社 活魚から熱帯魚、海水魚の水産用飼料を取り扱っております。