◆海水魚、金魚、カメのえさで成分の比較をしてみました。各項目を比較してみると一般的に海水魚のえさの特徴は金魚やカメのえさに比較して高タンパク、高脂肪といえると思います。単純に言うと栄養価が高いと言うことです。
定評のあるマリンテックの「シュアー」などは「クリル」に近い高タンパク、高脂肪と言えます。幼魚など成長途中の魚では良いと思いますが、成魚ではここまでの高たんぱく、高脂肪の餌は少々疑問です。やはり植物性のえさとの併用を考えるべきでしょう。クリルも嗜好性は大変なものがありますが、与えすぎには注意が必要だと思います。
また養殖(活魚)などで使用されている日清丸紅飼料の「おとひめ」などは稚魚用飼料ほど栄養価が高いようです。成魚用はこれよりは栄養価は多少落ちるようです。(成分表をメーカーより頂きました。)これは平たく言えば幼魚期は成長の為により栄養が必要であり、成魚ではそれ程必要としないという事です。一般的な他の生物と同じ考えでよいと思います。
またテトラ「バイタルフード」はビタミン含有量が他と比較し非常に多くビタミン補給飼料と言えます。我が家も継続使用しておりますが、ヤッコやハギの穴あき等もなく体表も非常に綺麗に飼育出来ております。やはりお肌にはビタミンが不可欠なのでしょう。
各えさの原材料については小麦粉などつなぎに使用しているえさも多くありますが、海水魚はでんぷん分解酵素をもっていないので小麦粉は消化はあまりよくないと言う事も耳にします。(まったくではないが多少は消化される可能性もありますが、大部分は排泄物として体外に排泄されるようです)またえさごとに消化吸収の良い悪いなどの違いがあるかもしれませんが、この辺はよくわかりません。
金魚のえさでもよいと言う方もおりますが、私も同感でこれもよりヘルシーなものと考えると魚が「よく食べ」、「やせていない」、そして「状態が良い」と言うことであればまったく問題ないと思います。成魚に成長した個体は粗食の方が内臓に負担が少なく長生きするのかも知れませんね。
チョウチョウウオなどは栄養価の高いえさでも与える量が少なかったりするとやせてくる場合もあるのでより栄養価があり嗜好性の良いえさが必要と思われます。(こまめな給餌が一番効果的です)
また人間でもいつもステーキを食べているより、いろいろなものをバランスよく摂取する事が大切だと言う事と同じ事が言えると思います。一種類のえさを毎日与え続けるよりも海草を与えたり野菜を与えたり、生餌を与えたり、人口飼料でも数種類与えるなどバランスが大切だと自分では考えており実際にそうしております。植物性の餌(海苔や野菜)が半分、人口飼料半分といった割合です。(今の所、魚はいたって健康です。継続して結果を見極めるしかないと考えております。)
ヤッコやハギなどに与えて一応食べた野菜や果物は(ニラ、にんじん、レタス、キャベツ、タマネギ、ブロッコリー、リンゴ、バナナなどなんでも食べます。)*野菜の栄養素の比較は今後掲載予定です。
またいろいろなえさを与えていると固体ごとに嗜好性の違いがかなりある事が分かります。フレークを好きな魚もいれば粒状のえさを好むなどなどさまざまです。この辺もいろいろ試してえさごとの与える順番や自分の飼育している個体にあったセレクトが必要な場合も多々あろうかと思います。成分、嗜好性、魚の状態、水の汚れ具合などいろいろ試して大切な魚を健康に育てたいものですね。
*(上記の内容はあくまで個人的意見として参考程度にお読み下さい。)